「笑顔」・・・楽しいと思う心を育てる 「感動」・・・やる人、見る人に感動を与える 掛川JFC 代表 伊藤薫
願いを込めて
でこぼこのグラウンドで、破れたスバイクを履き毎日ボールを蹴っていた少年。
いつしか、彼のプレーは町中に知れ渡り、試合の度にたくさんの人が見物に来ていた。12才のプレイヤーは後にW杯で優勝を手にしたマラドーナである。 アルゼンチンで育った彼のチーム名は、「アルヘンチノス・ジュニアーズ」。 1989年、掛川でチームを作ろうと考えた時チーム名には2つの願いを込めた。 1つは、地域に愛されること、 そしてもう1つはマラドーナのような魅力のある選手を育てることであった。 大人のプロチームで有りながらジュニアを名乗るチームに引かれ、1989年「掛川ジュニアフットボールクラブ」をチーム名に、クラブカラーは、地場産業のお茶の葉と新芽のように成長し続けてほしいと願い、グリーンとした。
子供たちはかけがえのない財産
「今こうして、僕が居られるのは、道端や公園でテクニックを皆で競い合ったから。だから、僕のサッカーの原点はそこだったんだ」
W杯が日本で放映され始めてから(昔は録画でしたが)、必ずと言っていい程、このようなインタビュー場面を目にします。 一流選手の多くは、サッカーと出会ったその瞬間がとても楽しかったに違いない、と思います。 クラブでは、育った選手が、僕の原点はJFCだったと、言われるように「一人、一人がかけがえのない財産」であることを自覚し、決して押しつけない指導をこれからも心掛けていきます。
指導者は、年数を積み重ね力をつけていきますが、その途中は、決して平坦ではなく、結果に自信を失ったり後悔したり、そして指導の内容で壁にぶつかったりしています。
辛いことや、苦しい事があってこそ、力をつけると言いますが、時として弱い心が表れ、その場面から離れようと思う心が働いてしまいます。 クラブの規模も大きくなり、互いに支えあう環境に除々になってきましたが、それでも苦しい場面を乗り越えるには指導者本人の情熱と「理念」という心の拠り所が必要でした。 そこで、「笑顔と感動」をクラブの指導理念として掲げ、指導者が迷うことなく、また一貫した指導を提供できることとしました。 戻る
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